3月11日(金)の大地震、大津波が起こって後、2週間が過ぎようとしています。被災地の復旧は途についたばかりで、まだまだこれからが大変だと思われますし、福島原発の状況も予断を許しません。
私は長野県の山の中に住んでいて、今回の大震災での直接の被害はなく、またここは中部電力なので計画停電もありません。
しかし、大地震・大津波の直後はテレビで様子や状況をずっと見て、インターネットで記事や情報を読み、直接被害のなかった私でも大きなショックで、気持ちが沈みました。私の好きなクラシック・ギターを震災後2日間は全く弾く気が起きませんでした。
しかし、3日目になって落ち込んでいるだけではいけないと思い、ギターを少し練習したら、気持ちがちょっとすっきりしました。矢張りどんな時でも少しはギターを弾いていた方が、自分の精神衛生上は良いのだと分かりました。
<私の愛用のギター 中出阪蔵1976年製作>
私の家内も趣味のガラス食器作りを、つい最近まで全くやる気が起きなかったようです。
私の知り合いのアマチュア・クラシックギター愛好者の人達も殆どが、大地震後暫くはギターを弾く気が起きなかったとか、ギターに全く触れなかったと、彼らのブログやつぶやきで語っていました。
しかし、こういうことはアマチュアだけでなくプロの方でもそうなのだと、私の好きなクラシック・ギタリストの一人である大萩康司さんのブログを読んで知りました。大萩康司さんは3月20日付のブログ記事「満月の夜にコンサート」の中で次の様に述べています。
「あの大地震のあと、正直なところ音楽どころではなかった。 ・・・・・ 丸三日くらいは全くギターを触ることもできなかった。 ・・・・・ 深い悲しみの底にいた自分をすくい上げてくれたのはやはり音楽で、再びケースからギターを取り出し、曲を弾いて行くうちに、少しずつ気持ちがほぐれて行く感じがした。 ・・・・・ 」
読んで、とても良いお話だと思いました。
私の知人のクラシックギター愛好家、スズムシさんは3月19日に上田市で行われたこの「満月の夜のコンサート」を聴かれたそうですが、大萩さんはコンサートの冒頭でブログ記事と同じお話をされて、スズムシさんは聞いていてグッと来るものがあったとおっしゃっていました。
もう2週間経ちますから、社会全体が自粛ムードになり、いつまでも活動が低下することはプラスにはならないと思われます。計画停電のど真ん中の東京ドームでナイトゲームをやろうと言うのは論外ですが、震災の復旧や計画停電と直接関係しない地域では、コンサートやイベントは大いにやり、ゴルフの好きな人はゴルフコンペをやり、お酒の好きな人は仲間と連れ立って街に飲みに行くべきでしょう。そうしないと経済はますます萎縮し、日本の経済に更に大きな打撃になってしまうと思います。
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